キャリアに反した部署移動で精神が病む！それでも経験を味方にして広告代理店への転職に成功

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化粧品会社で営業として実績をあげていたPさん。ところが突然に部署移動を命じられ、これまでのキャリアと慣れない仕事とのギャップに精神が不安定になっていきます。

■Pさん
転職先：化粧品会社→広告代理店
性別：女性
転職時期：20代後半

部署移動で慣れない仕事にとまどう日々

私は、20代の終わりに化粧品会社の商品企画・開発の仕事から、広告代理店のプランナーに転職し、今に至っています。

転職をすることになった直接の原因は、うつ病のように精神が不安定になったこと。

病院にかかることはなかったのですが、今から考えると、
・朝出社した時に会社のビルに入ることができない
・仕事中に意味もなく涙が出てくる
・会議中に何について話しているのかわからなくなる
など、完全にうつ病ともいえる症状が出ていました。

それらの症状が発症した理由は、新しい仕事へうまく適合できなかったからです。

化粧品会社に入社後、最初に配属されたのは営業の部署でした。そこでは、それなりにいい成績を収めることができたんです。その後、成績を評価してくれたことで、いわば抜擢される形で20代の終わりに商品企画に異動させられました。

期待されたことはうれしかったです。ところが、実際に仕事に取り組むと、仕事内容のギャップにとまどう日々。最初は現場の体験を生かして、いい商品を作ろうと思っていましたが、化粧品の開発というのはある種の職人仕事なのです。

例えば、テクスチャーについても、自分の腕に試作品を塗って10段階で評価しなければなりません。新卒でその部署に配属されて、10年もしていれば代替できるようになりますが、いきなり配属してその仕事をしろと言われても、到底できることではないんです。

このような出来事が重なったことで「営業でのキャリアはあるのに、商品企画では思うように仕事ができない」と自分を追いつめました。それと同時に精神が不安定な状態に。

「このままではよくない」と考え、付き合っていた彼氏とも相談した結果、会社を辞めることにしました（今考えると、休職制度を使えばよかったと思います）。

嫌な経験も味方に！経験をアピールし転職に成功

その後、休養期間をとることもなくすぐに転職活動を開始。

狙ったのは、広告代理店のプランナーです。営業のころから企画の仕事はしていましたし、どんな状態であれ、商品企画の仕事をしていましたので「営業の体験のあるプランナー」というポジションでアピールすれば、取ってくれるところはあるのではないかと考えたのです。

求人については、転職サイトと新聞を使いました。最終的には、日経新聞の求人欄に掲載されていた、中堅の広告代理店の募集に応募。

面接に進めたので、先に書いたような「営業の経験があるということ」「企画ができること」の2つをアピールしたところ、無事に採用となりました。

それから6年。年齢は30代後半になり、今でもプランナーの仕事を続けています。ストレスの多い仕事ではありますが、精神が病むような症状は発症していません。むしろ、この仕事が性に合っていたのか、とても楽しくやりがいを持って過ごしています。

これから転職を考える人へ伝えたいのは、私のような症状になったら誰かに相談してみること、そして転職するなら自分の売りをしっかりと考え、経験をアピールすることをおすすめしたいです。

まとめ

仕事には向き不向きがあります。営業や接客業で人と接する仕事が好きな人もいれば、技術職としてものづくりが好きな人もいます。しかしながら、会社に属していると自分の想いとは違う方向に舵を切られることも少なくありません。

Pさんのように期待されてのことなら、嫌なことでも根性で乗り切ろうとしたり、うまく立ち回ろうとしたり、がんばってみるのですが、心と行動の”ズレ”に逆らえず、精神的に苦しくなるのが普通です。

会社都合で好きな仕事ができなくなってもいいのでしょうか？キャリアを失ってもいいのでしょうか？

経験は財産です。どんなことでも、それを受け止めることで、いつでも戦うことができます。もし、自分を客観的に見られなくなっているなら、誰かに相談するのがいいでしょう。

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